10.17

まだ3試合残すのに、まだ10月も半ばなのに、もう今年が終わってしまったような感覚を抱いている。

 

残留争いをすることもなく、歩みすすめるために足を動かすこともできずただただ前を向こうと立ち続けることしかできなかったような感覚だ。最後の方は前を向くことすらできていなかったかもしれない。

去年のギリギリ残留から劇的な変化を起こすこともできず、実力による降格なのだろうと受け止めざるを得ないところが、ガンバやレイソルのように事故で降格したチームとの違いがあるように感じるので、来年や将来への不安は抱かずにはいられない。

 

ただ大きな足枷から解き放たれたような感覚も同時に湧いてきている。残り3試合、「J1残留」のプレッシャーから解き放たれた時、今のチームの真価が見えるのではないかと思っている。

そして、ここ2年かそれ以上ずっと怯えていた「降格」という未知の世界に初めて入った時に、怯まずに冒険するための心構えをしていきたい。初めての行ったことない国に行くようなそんな気分。いや、移住するような感じかもしれないな。

 

選手や社長、監督、クラブのいろんなところへの批判の声がたくさん見受けられる。サポーターに問題があったのではないかという声もあるし、それに対して悪いことだとは思わない。むしろ、いろんな声があって当然のことだし、抑えきれない感情をこのクラブに抱いているということの表れではあると。

ただ、言う後にどうなるか考えていない発言で望んだ答えや結果は得られないんじゃないかなと感じる発言が多いのが残念な気分にさせてくる。

 

以前に比べて、チーム数の増加やサッカー人気の変化、日本経済の落ち込み等々のいろんな要因で、クラブを運営し続けることもそんなに容易いことではなくなってきているこのご時世で、クラブが存続するだけでありがたいという声は少なくないように思う。下部リーグに落ちることで、メディア露出やスタジアム入場者が減ることによる収支バランスが崩れることを懸念している人もいる。J2に落ちること=収入源なのかは、必ずしも成り立つわけではないと思う。

J2に降格の掛かった日の仙台戦、スタジアム内外のカメラの数。その後のテレビ他メディアでの取り上げ方、これだけエスパルスが取り上げられたことがここ数年であっただろうかと。この悲劇はこの先に行かさなければいけないし、活かすだけのバリューはあるんだと再認識した。この残留争いを経て、今まで気にも止めていなかった試合結果を静岡県民が注目するようになっていたかもしれない。実数値はないけど、そういうプラス転換できる要素があってそれを結果的に活かせるかどうかを考えていくことで、降格があったからこそ伸びることができたと思える日が来る。

この結果を受け入れながら、結果を最大限活かすことを考えていきたいなということばかり考えている。エスパルスというストーリーをどう繋げていくのか、どう繋げていきたいか、そのために今すべきこと。

 

2015シーズン、まだ終わっていない。終わったかのようなことを冒頭で書いたけど、残りの3試合も決して無意味な試合にはならない。してはいけないはずだ。

J2に降格することで選手が移籍を考えるかもしれない。それを少しでも引き止めるのは今からでも遅くないはず。このチームでまだやりたいとそう思わせるようにできないものかと。そりゃ、選手は仕事なのでいい条件が来れば移りたいと考えるのは自然なことだけど、同じ条件の中で迷った時に少しでもこのサポーターのために、静岡のためにと思える街にと少しでも思って欲しいよね。

このサポーター、そして静岡の街がどういうイメージを持ってもらうか、やっぱり1人1人の言動から広がってくるもので、そこに対しては極微力ながらも影響を与えられるはず。

 

とか、そんなところを考えてます。